【コロナウィルス】日本の皆さん、自宅自粛を甘く見ていませんか?

1月の中旬ごろに中国の方で流行病が発生してるんだってと旦那さんから聞いてから3ヶ月も経たないうちに、世界中があっという間にパニックと恐怖に包まれましたね。


さて、今回は世界の片隅から見た日本のコロナウィルスの対応について話したいと思うのですが、その前にカナダの現状を少しお話ししたいと思います。
カナダではWHOがPandemic宣言をしたあたりからスイッチが入ったように州や市が動き出し、現状私の住むトロントでは学校、図書館などの公共施設をはじめ、美術館/博物館、プライベートの保育所が営業停止になって、日本に遅ればせながらトイレットペーパーパニックが発生(これは本当に一体なんでなの?!)。ストアからは長期保存のきく食べ物が姿を消し、バーやクラブは強制閉鎖、レストランではイートインスペースを排除してテイクアウトのみでの営業にシフトしています。



最寄りのスーパーやコーヒショップはこんな感じ。






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A look at supermarkets in downtown Toronto during the coronavirus outbreak 😷 #Toronto #Supermarkets #Coronavirus #COVID19 #COVID2019 #COVIDToronto

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カナダ政府は永住権もしくは市民権を持たない渡航者の入国の拒否を発表し、国境封鎖という措置が取られています。
私の働いている保育園も、通っている夜間学校も一旦向こう3週間はお休みが決定していて、そのあとの状況については未定。
周りの話をきく限り、友達の務める会社のほどんとは自宅勤務を推奨し、実際在宅ワークに切り替えて生活する人がほとんどです。モールも一斉クローズでダウンタウンは本当に本当に閑散としています。(カナダ一の大都市がですよ?)


これが先週から今日までに起きた話。
正直、私の危機意識は緊急事態宣言が出るまではそんなに高くなく、色々お休みになるのかなー程度でしたが、この一週間でようやくああ、そうか深刻なんだと実感するようになりました。(これまでコロナウィルスについて話すことはあっても、数字弱い私には日々のデータを実際の事態の大きさと重ねることができず、どれだけ深刻かよくわからなかった...一生懸命説明してくれた数字人間の旦那さんありがとう)


そんなわけで、私のSNSには連日ゴーストタウン化しつつあるダウンタウンの状況や、政府の発言に関する討論が飛び交う投稿がページの大半を占めるようになりました。そこで気が付いたのが、SNSををはじめ、YoutubeでもFBでもインスタでも日本での国内での措置に関する投稿の少なさ。自宅待機に関する投稿に関してはさっぱり皆無で、どちらかというと上記に挙げた各国の対応を割と他人事のようにニュースで報道している様な印象を受けました。
(※ 私のフィードに出てこないだけかもしれないので、違ったら教えてください)
そして日本とカナダの措置について調べてみると日本の措置のマイルドさに少しびっくり。


その1つが、 在宅ワークへの切り替え率の低さ 
ネットでざっくり調べて見たところ、テレワークを実施している企業が本当に少なかった。
大阪商工会議所のプレスリリースによると、大企業ほどテレワークを実施しているようだけれども (資本金3億以上の企業のテレワーク実施率は約55%)資本金3億以下の企業の在宅勤務の実施状況は1割にも達していない。資本金3億以上の会社って一体どれくらいあるのよ、日本に。その資本金3億超に務める人の中でも半分ちょっとの人しか自粛していないのは驚き。


2つめは 入国規制 
日本入国への間口はまだまだ広い。
カナダを始め国境を封鎖する国がますます増える中で、感染被害の大きいイタリア、スペインの渡航者の受け入れもほんの今日の今日までオッケーだったなんて寛容というか、ナイーブというか。人が動け動くほど感染が拡大するという事をどういう風に捉えているんだろう。



3つめは レストランが通常営業していること 
この↓ニュースも政府がクラブやバーをクローズさせているカナダからしてみると大変驚き。

新たな感染者より回復している患者数が増えてきているのは事実だし、敏感だなーと思われるかもしれないし、何より日本の対応に対してあれっ?と思うことなんて一生起きないだろう(移住してからはなおさら)と信じていた自分が、なんか日本おかしくない?と思っていることに一番びっくりしているけれど、日本のコロナウィルスの対応を海外から見ていると、すごく余裕がある様に感じられて仕方がない。


その考えがより強まったのは数日前に見たこのウェブサイト。social distancing(外出自粛)の重要性を説いています。
Why outbreaks like coronavirus spread exponentially, and how to "flatten the curve" (なぜコロナウィルスが爆発的に流行しているのか、どうすれば被害を穏やかにできるか)
(記述は英語だけれど、感染に関するシュミレーターがわかりやすいのでよかったらみてみて
パンデミックとWHOが認めた以上、私たちにできることは手洗いや消毒に加えて、なるべく感染を拡大させないようにすること=自宅自粛なのではないかと今は考えてしまう。そのためには徘徊することのリスクを一人一人がちゃんと認識して、企業や国家はその重要性をさらに行動に移す責任があると思う。
お年寄りが感染した場合のリスクの高さを考えるとなおさら外出の頻度は減らさなければいけないよね、感染する恐怖よりも感染させてしまうことへの恐れも同じくらい持っていないといけない。多分それが感染者急増を少しでも和らげると思うし、そのことで医療機関や経済状況への負担を少しでも減らせるかもしれない。

私には感染のピークがいつだかははっきりわからないし、昨日今日で調べた知識で色々語るには浅はかだとは思うけれど、事実として感染者数はまだまだ伸びている。私一個人の見解を言わせてもらうと自宅自粛がどれだけインパクトがあるか日本は多分よくわかってないと思う。


最後に、私の感じたこれらの違和感は「どうしてコロナウィルスに対する日本の措置ってこんなにゆるっとしているんだろう」という疑問へと変わったので、少し考えてみた。


きっと個人(企業)レベルでは
  ・日本人の”働き者”という個性が出ちゃった
  (ハードワーカー=自分が健康なうちは会社で仕事しなきゃって意識がある、じゃないとなんか罪悪感...)
   ↑ 東日本大震災の直後、交通機関がダメになった中でも仕事行かなきゃと毎朝思っていた自分をフラッシュバック。
  ・日本人の”右にならえ”という個性出ちゃった(みんな会社行ってるから行かなきゃ、じゃないとなんか罪悪感...)
  ・日本の会社がフレキシブルじゃない(在宅ワークし慣れていない、在宅ワークするための環境が整っていない。)

政府レベルでは
  ・オリンピックがすぐそこに控えている
  ・大胆な措置をとって次の選挙に響くのが怖い
  ・各国との関係を配慮して大胆な措置を打ち出せない...?
  ・島国と大陸の違いを理解している
  (人口密度その他の要素を考慮すると自宅自粛は日本では有効な手段ではないと思っている...?)

個人的にはもし自宅自粛の重要性をわかっていながらも時期選挙の影響を考えて判断を渋っているならちょっと許せないかも...


さてさて、なんの結論もないままのクローズとなってしまいますが、私が感じているこの違和感や日本に関する俯瞰な考え方も、日本で生活するいくらかの人の目に留まって視野を広げるきっかけになればいいなと思います。


こんなにも次々と緊急措置を発表しているカナダの感染者数は現時点で日本の約半分。2カ国の動きがどのような結果を招くのか目が離せない。





参照
WHO


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